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テレビ東京で新しく始まった時代劇。2時間スペシャルというので期待したのですが、残念ながらハズレでした。 手鎖者なる暗殺集団から抜けた女忍者が、隠密や役人の追及をかわしながら我が子に逢うために逃亡の旅を続けるというのが基本プロット。初回は、その基本設定の説明ですな。主人公のおりん(青山倫子)は、将軍を守る組織だと思っていたのが、首領の植村道悦(榎木孝明)の目的が幕府転覆にあると知り、さらに死んだと教えられた子どもが生きていることがわかり、組織を抜けるんです。道悦の陰謀を探っているのが倉沢弥十郎(宅間伸)で、おりんを助けて活躍します。 私は主演の青山倫子という女優を知らないのですが、魅力を感じません。立回りはもちろんのこと、走りまでがヘナヘナしていて力強さがないんですよ。レオタード風の忍者衣装も奇をてらっているだけで、肝心のアクションがついてこなければ陳腐なだけです。『エイリアス』に少し似た設定ですが、アクション・ヒロインは『エイリアス』のジェニファー・ガーナーのように、もっと身体を鍛えて欲しいですねェ。 ところで、時代背景の徳川9代将軍家重は、このドラマの通り、暗愚病弱で言語がはっきり発音できない障害を持っていました。唯一、将軍の言葉を聞きわけられたのが幼少の頃から小姓として仕えていた側用人の大岡忠光(あおい輝彦)です。家重より弟・宗武の方が優れており、幕府の重臣の中には、宗武を9代将軍に推す声もありましたが、8代将軍吉宗は例外を残さないために長子相続させました。家重が将軍になった後も7年間は吉宗が大御所として政務を行なっており、吉宗亡き後、宗武が将軍職を狙ったかどうかは疑問ですが、背景的にはあっていますね。 2006年10月20日 |
(最終回) |
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植村道悦(榎木孝明)の父は吉宗の命令で、吉宗の兄二人を暗殺したのですが、父はおりんの父親(大出俊)捕えられて殺されたんです。 でもって、吉宗は家重を傀儡将軍にして実権を握った大岡忠光(あおい輝彦)の甲賀忍者によって暗殺されたんです。おりんの父は大岡忠光の陰謀で吉宗の暗殺犯として殺されました。夫の濡れ衣をはらすために、おりんの母(梶芽衣子)は尼となって将軍家重の観台所と親交を持ちます。 倉沢弥十郎(宅間伸)は、家重の弟で徒士目付けとなって密書の所在や大岡忠光の陰謀を探っていたんだって。 将軍家重は言語がはっきり発音できるようになっており、“なんじゃ、こりゃ”の連続でズッコケましたよ。 2007年3月23日 |