主人公のシドニー・ブリストゥ(ジェニファー・ガーナー)は大学院で学びながらSD6という秘密組織で働いている。シドニーはルームメイトのフランソワにも親友の新聞記者のウィルにも銀行で働いていることにして秘密にしていたが、婚約者にそのことを話したため、SD6のアメリカ支部の責任者スローンに婚約者を殺されてしまう。CIAの下部組織と思っていたSD6が国際的犯罪組織であることをCIAのマイケル・ヴォーンから教えられたシドニーは二重スパイとなってSD6の壊滅を決意する。SD6が犯罪組織であることを知っているのは幹部だけで、シドニーのパートナーのディクソンも技術者のマーシャルもSD6がCIAの下部組織と信じて疑っていない。シドニーの父ジャックはSD6の幹部だが、彼もCIAの二重スパイだった。父の協力を受けたシドニーの活躍でSD6の陰謀が明らかになっていくが…… SD6の計画を事前にCIAに知らせ、SD6にCIAが用意した偽の情報を渡す。それをパートナーのディクソンにも気づかれないように行なうわけです。情報が漏れたら、当然、内部に裏切り者がいることにスローンも気づくわけで、常に疑われないようにアリバイ工作も必要になるわけですね。 シドニーの婚約者はウィルの親友でもあったので、ウィルは独自に殺人事件を調べはじめます。これは、SD6にとってもCIAにとっても都合の悪いことで、ウィルにも危険がおよぶことになります。 さらにSD6と異なる犯罪組織Kディレクトレイトとの戦いや、CIA内部の二重スパイの存在など、シーズン1はスパイドラマとしてサスペンス溢れる内容で、抜群の面白さでした。 |
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シーズン2は、500年前の預言者ランバルディが残した秘密のメッセージを巡ってスローン、Kディレクトレイト、CIAの争奪戦となります。シーズン2では、自分の利益のためならどんな組織でも働き、常にシドニーと敵対関係にあるサークと、CIAに自首してきたシドニーの母親イリーナが大きな存在となります。KGBのスパイだったイリーナは諜報活動のためにCIA諜報員だったジャックに近づき結婚までしてシドニーを産みます。しかし、正体がバレてジャックに追われ、事故死したと思われていました。CIA諜報員だったヴォーンの父親の死にも関係しているようです。スローンは様々な謀略によりSD6の最高責任者になりますが、イリーナの情報とシドニーの活躍によりSD6は崩壊し、Kディレクトレイトはサークの裏切りによって崩壊します。シドニーとヴォーンは愛しあうようになり、ディクソンとマーシャルはCIAへ。全ての秘密を知ったウィルもCIAで働き始めます。しかし、逃亡したスローンはサークやイリーナと手を組み、サークはDNA操作によるウリ二つの偽者フランソワ(本物のフランソワは殺される)をシドニーとウィルに近づけCIAが保管しているランバルディのメッセージを狙います…… |
シーズン2は、サスペンスドラマとしての面白味が少なくなり、ジェニファー・ガーナーのマッチョ・ヒーローぶりが目立つ展開となっています。スローンを殺すために芸者に変装して東京に現れた時は目がテンになりましたよ。 ガーナーよりも、もっと濃いのがイリーナ役のレナ・オリンです。鉄格子の中で腕立て伏せをして鍛えているんですから。『蜘蛛女』で見せた女殺し屋を彷彿させるような凄さでしたね。 ヒマラヤの寺院でランバルディの研究をしているデビッド・キャラダインが登場したりして、話が途方もない方向へ拡がりはじめました。 |
シーズン3は、香港でシドニーが発見されたところから物語が始まります。シドニーは2年間行方不明になっており、その間の記憶を失っています。CIAに復帰したシドニーは空白の2年間の調査を開始します。再びパートナーとなったヴォーンは同じ職場のローレンという女性と結婚していました。新しい犯罪組織コブナントが登場し、ローレンはコブナントの二重スパイで、ローレンの連絡係がサークなんです。シドニーの空白の2年間はコブナントの仕業で、シドニーがランバルディの秘密を解く鍵と考えていたんですね。 スローンはランバルディの情報を提供したことで自由の身となっており、表面上はCIAに協力していますが、CIAにも話していないランバルディの秘密を握っています。それは、ランバルディのメッセージを伝える人物がイリーナとの間にできた自分の娘だということです。つまり、シドニーの異父妹になるわけです。 シーズン3ではイリーナは登場せず、謎解きもシーズン4へ持ち越されました。登場人物の相関関係が複雑に入り組んでして、途中から観たらサッパリわからないでしょうねェ。 シーズン1のような考えた内容になっておらず、話がどんどん粗っぽくなって各回の作品のレベルは落ちてきていますが、やっぱりシーズン4も観るだろうなァ。 (2006年10月18日) |
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